会社員とフリーランスの違いの一つが、給料です。説明するまでもないかも知れませんが、会社員の場合は労働の対価として給料を受け取り、この給料が収入ということになります。これに対して、フリーランスは給料を受け取っているわけではありません。受け取っているのは、お客様からの売上です。でもって、この売上が収入ということになります。
「じゃあ、生活費はどうするの?」
これは簿記の扱い上、店主がお店のお金を私的に使ったとみなします。ではここで問題です。この場合の勘定科目は何でしょう?
「引出金!」
はい、日商簿記3級なら正解です。この他、勘定科目「資本金」を使う例もありますが、試験で聞かれるのは大抵「引出金」だったりします。しかし、これは試験の世界でして、個人事業主の場合は「事業主貸」という勘定科目を使います。(もっとも、日商簿記3級は個人商店対象なので、店主は個人事業主のはずなのですが)
「事業主貸」とは、事業主が生活費として使ったお金を表す勘定科目です。「引出金」と同様、「資本の減少」を表す特殊な勘定科目です。逆に、事業主が自分のポケットマネーで経費等を支払った場合は、「事業主借」という勘定科目を使います。「事業主借」は、「資本の増加」を表す特殊な勘定科目です。
確定申告をするための会計ソフトの場合、ちゃんと「事業主貸」「事業主借」という勘定科目が用意されていまして、確定申告の書類を作成した時点で自動的に集計してくれます。ただ、生活費を支払うたびに「事業主貸」で仕訳をすると面倒なので、事業用の口座と個人用の口座を分けておいて、事業用の口座から個人用の口座に生活費を振り込んだ時に「事業主貸」で仕訳した方が楽だと思います。
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