震災があった当初よりも暖かくなったからなのか、それとも節電が功を奏したのか、計画停電の時間がだいぶ短くなったみたいです。これはこれで利用者としてはありがたいのですが、一方で鉄道会社の節電ダイヤは相変わらずです。もっとも、計画停電初日と比べれば、全然ましなのですけどね。
そもそもなんで計画停電をやるなんて話になったのかというと、早い話が電気が足りないからでして、ならば地域と時間を区切って、順番に停電にしましょうという訳です。
・・・と、ここで疑問が。「だったら、みんなが電気を使っていない間に貯めておいて、みんなが使いたいときに貯めた電気を流せば、計画停電なんてやらなくてもいいんじゃないの?」
ごもっともです。しかし、残念ながら電気って蓄えることができないのです。正しくは、充電式の電池というのもあるのですが、蓄えられる分量はごくわずか。何しろ車のバッテリーだって、あれはかなりの重さなのです。
正直なところ、家1軒が1日に使う電気を貯めるとしたら、果たして車のバッテリーがいくついるでしょう。ましてや、関東に住んでいる人全員となると・・・という訳で、今皆さんが使っている電気って、今発電所でできたばっかりの電気を使っているという訳なのです。
「だったら、みんなでちょっとずつ電気を使えば、計画停電なんてしなくていいんじゃないの?」
これまたごもっともです。だからこそ、みんなで節電しましょう。という話なのです。
ただし、「ちょっと」と言っても、あんまりにも少なすぎると電気製品が動かないのです。これは、時計(アナログですが)に電池を入れると、しばらく経つと遅れ始め、更に経つと時計が止まってしまうという理屈と同じなのです。こんなとき皆さんは・・・
「電池がなくなった!」
・・・なんて言いますよね。でも、電池がなくなったわけではないのです。ごくわずがですが、電気が残っているのです。ただし、残っている電気が少なすぎて、時計を動かすことができないのです。
家庭や職場に流れる電気が少なすぎると、消耗した電池をつけた時計と同じ状態になります。つまり、一応電気は流れているのに、電気製品が動かない状態になるのです。これが、東京電力が恐れている「大規模停電」という訳です。
なので、今作っている電気が足りなくなった場合、今電気を使っている人(または物)の数を減らすしかない、という訳なのです。
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